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同人誌 Dojin

海外イベントに出展する
インタビュー・古都さん〜

海外のマンガイベント、といっても、まだまだ日本では認知度の低い昨今。興味はあっても、わざわざ外国まで足を伸ばす人は、まだ少数派です。その中で、一昨年(2004年)から積極的に海外、特にフランスのマンガイベントに参加をしているのは、日本のイラストレーターさんであり、同人誌作家さんでもある、古都(こと)さん。これまでの約3年間で、延べ7つのイベントに参加、3つのイベントにブース出展をしています。今回は、その古都さんに、海外イベントの魅力についてお話を伺いました。

EJC:今まで参加したことのある海外のイベントはどこですか?
古都:2004年1月にアングレームB.D.フィスティバルに行ったのが初めてです。その後、7月にジャパンエキスポ、翌年2005年に再びアングレームとエピタ、さらに今年2006年に3年目となるアングレームと、アニメノース、そしてジャパンエキスポです。 アニメノースはカナダ・トロントで行われたイベントで、他のイベントは全てフランスです。ブース出展したのは、2005年のアングレームとエピタ、それから2006年のジャパンエキスポの3回です。

EJC:すごいですね、これほど海外イベントに参加されている同人誌作家さんは、あまりいらっしゃらないと思いますが。
古都:そうですね。たくさんの方が気軽に参加するには、まだ情報が少ない状況だと思います。

EJC:海外のイベントに参加しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
古都:偶然機会があって、アングレームに出展した企業のお手伝いに行った時、初めて海外イベントを知りました。これが2004年のことです。 町中にフラッグやポスターが貼られ、お祭りのような雰囲気でしたので、単純に面白そう…と。 たまたま同人誌コーナーを見つけて、聞いてみたら個人での参加や本の販売が日本と同じでしたので私にも出来ると思い、資料を送って頂きました。

EJC:参加するにあたって、不安や心配などはありませんでしたか?
古都:言葉の壁と破損盗難や事故の対処でしたが、カタコト英語でも必死にこうしたい!と訴えれば対応してくれますし、会期中の警備もしっかりしているので安心しました。 雰囲気は想像よりも和やかでのんびりとしていて心配しすぎでした。

EJC:やっぱり、言葉の問題はありますよね。特にフランスは英語が通じない、という噂もありますし(苦笑)。ちなみに、古都さんの英語力は?
古都:カタコト英語なら1級です(笑)。単語をつなげて、文法が間違っていても伝わればいい…という程度ですね。もちろんジェスチャーも加えて。

EJC:それで、実際にブース参加されてみて、日本のイベントと違うところなど、ありましたか?
古都:そうですね、まず、海外のイベントは、共通して、同人誌即売会のみでは開催してない、という点ですね。市販のアニメ・マンガ・ゲームやグッズも売られ、カラオケやアニメ上映会もあり、コスプレもここに含まれています。そして何故かプロレス(*)なんかも時々みかけます…。(* ジャパンエキスポ2006とカナダのアニメノース) 自主制作の同人ブースは、フランス・カナダとも日本に比べると、まだとても少なく、パロディやオリジナルを合わせても200サークル未満だと思います。来場者は商品を買い漁るより、ファン同士や作家との交流を楽しむ雰囲気がありました。もちろん新商品や新刊は皆とても楽しみにしていますが。

EJC:日本の同人誌イベントは大体1日で終わるものが多いですが、海外の場合は数日間のことが多いので、その辺も違いますよね
古都:そうですね。コミックマーケットも3日間ですが、エピタニメやアニメノースでは夜中の2時ぐらいまでアニメ上映などのプログラムがあります。とても楽しいのですが、体力が追いつきません。

EJC:ブース出展してみて、一緒に参加している海外の同人誌作家さんと交流したり、影響を受けたりすることもあると思いますが・・・
古都:よくブースのお隣さんとおしゃべりしたり、作品を見せあったりしますね。そいう時に思うのですが、(私が)ジャンルが創作という事もありますが、自分の作品をきちんと説明できる事が必要だと感じます。 プレゼンのように堅苦しい話ではなく、画材やイメージなど、簡単な言葉でもいいです。作品を見せあう時も、海外の作家さんは自分の作品について、「こんなイメージで描いたんだ」と説明をしますし、逆に「私のイラストはどう思う?」と聞かれる事もありました。お客さんも、過去の作品なども合わせてじっくり見てくれますし、「あたたかい配色だね」など、売り買いの間にもコミュニケーションをとってくれますね。そういう時に作品のことは言葉で伝えられると良いな、と思います。

あと、買って頂いたお客さんが日本語で挨拶してくれたり、翌年のイベントでも会いに来てくれたりすると嬉しいですね。 アングレームでは、スケッチブックに即興のイラストを描いて、2ユーロ程で売っていました。日本では無料で差し上げるのですが。でも、そしたらチップをくれる方が多くて嬉しかったですね。計算したらホテル代ぐらいに貯まっていてびっくりしました。

中でも一番素晴しい思い出は、アングレームでお客さんのマダムにディナーに招待された事です。私の絵をとても気に入ってくれて。そのマダムとは今でも手紙のやり取りをしたり、おうちに遊びに行ったりしているんですよ。

EJC:ステキな出会いですね!そのマダムもきっと素敵な方なんでしょうね。そうすると、今まで参加してみて一番良かったイベント、と言うと、やはり・・・
古都:アングレームかな。ここは教会が中心にある小さな町ですが、レンガの道にある細工やウィンドディスプレイが凝ったお菓子屋さんなど西洋絵本の世界のようです。 そこで日本のマンガをみているギャップが新鮮でした。 もちろん、マダムのこともありますし(笑) 。それに、私の絵柄や着色は西洋の絵本をイメージした古風なものが多いので、BDの伝統あるイベントの客層に一番合っていると思いました。

EJC:今年は日本でも色々なメディアに取り上げられ、話題になったジャパンエキスポですが、参加されてみて如何でしたか?
古都:前回の倍以上の広さの会場で来場者も多く、大変盛り上がりました。 ゲーム以外の日本企業の出展も増えて、メイド喫茶やファッションショーなど、 幅広いコンテンツが揃っていました。また、剣道体験や折り紙、七夕や金魚すくいなども人気で、漫画とアニメだけでなく、日本の文化そのものに感心があることが分かります。同人誌コーナーも多くの方と参加して盛り上げたいですね。

EJC:海外のイベントに参加するに当たり、一般に気を付けている点などはありますか?
古都:お客さんへのアピールを少し強めにするといい、とフランス人マダムからアドバイス頂きましたので、ブース内にポスターやプロフィールを展示しています。 あと郵送類は基本的にあてにできません…。かなりひやひやさせられます。。

EJC:今後参加してみたい海外のイベントはありますか?
古都:香港と韓国の即売会イベントとサンディエゴのコミコンに参加してみたいですね。

EJC:これから海外のイベントに参加してみたいと思っている日本の同人誌作家さんへ、メッセージがあればお願いします。
古都:同人誌ブースではスペース申込みや机イスの備品、販売方法などはほとんど日本と変わりません。海外で作品を展示し、買ってもらうのは刺激があります。また作家同士で作品交換したり、好きなマンガで盛り上がったり、カラオケに参加したりと一般参加でも十分に楽しめるイベントばかりです。ぜひぜひ参加してください。 アングレーム以外ではコスプレもできますよ。

** 古都さんからのイベント一口コメント **
アングレーム(フランス): 全体的に年齢層高め。歴史があるだけにイベント内容は慣例化かも。毎回日本から漫画家さんのゲストを呼んでおり、町中にあるテントブースでは様々なプログラムがあります。
ジャパンエキスポ(フランス): 本格的な企業イベント。会場も広く日本文化コーナーもあって楽しめます。
エピタ(フランス): 学校内が会場なので学園祭の気分が味わえます。コスプレイヤーが多いです。
アニメノース(カナダ): 他のイベントに比べると同人ブースは一番大きいですが、規模やイベント運営のスムーズさはフランスに劣ります。隣接のホテルで声優さんのライブ、アニメ上映などのプログラムがあります。

 

古都(こと)
5月1日メーデー生まれ。身長150センチ・牛乳大好き。
主に雑誌やリーフットのイラストを描きながら同人誌でマンガやイラスト集を発表。
パリのギャラリーに数点のイラストを販売中。

 

 

 

 

 

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