今年2004年で創立30周年を迎える Gobelins l'Ecole de
l'Image (通称「ゴブラン」)は、ヨーロッパで最も古い歴史と伝統を持つ映像・アニメーションの学校。全校生徒約800名、パリ商工会議所が経営し、マルチメディア、グラフィック、写真、アニメーションの学科を設置、各「映像
Image」分野において"使える"プロを育てる、エリート養成学校です。
|
|
|
|
|
|
学校の正面
|
構内の様子
|
フェスティバルや講演会などのお知らせ掲示板
|
日本アニメについての講演会があるようです
|
アニメーション科の入試には毎年800〜1000名の受験者がおり、試験に通って入学を許されるのはそのうちわずか25名。合格率は2.5%〜3%です。授業は3年間で、基礎から学び、卒業時には仕事場で即戦力となれるまでの技術を身に付けること、アニメーションスタジオの中心で働ける人物を養成することを目標としています。
授業は毎日9h00〜18h00。学生は決められたカリキュラムをしっかりと確実にこなしていきます。一般のアートの学校のように、学生が好きな時に来て好きな課題をやる、という自由スタイルはとりません。このあたりが、"アーティスト"ではなく"職人"を育てる学校としての教育方針が出ています。
学生が1年目で学ぶのは、全ての基本となる「デッサンDessin」、そして「動きMouvement」。ただ単に上手い絵を描くだけでなく、その絵をどのように動かしていけばよいか、また動かす為にはどのような絵を描けばよいのか、常に「動」を意識して「絵(画)」を描くことを学んでいきます。入学試験の時も既に、単に「絵の上手いアーティスト」ではなく、その学生がどれだけ「絵Dessin」に「動Mouvement]を付ける能力を持っているかを基準に選ぶそうです。
|
|
|
|
|
|
|
デッサンのモデルさん
|
全ての基本はデッサンから
|
1年生の教室
|
壁には様々なイラストがぎっしり
|
僕もデッサンの勉強中!
|
2年目は1年目の基礎に加えアニメーション製作で使用するコンピュータ技術を学びます。3Dなどの技術も2年目の終わりから学び始めるそうです。3年目になると、2つの専門コースに分かれ、「アニメ一般」と「3Dアニメ」のどちらかに特化していきます。「アニメ一般」では従来のアニメーション技術を学び、「3Dアニメ」では最新の3D技術を学びます。
このように各学年ごとに学ぶ技術は変わっていきますが、3年間を通して最も重要であり全ての基本となるのは「絵Dessin」であると学部長のEric
RIEWER氏は言います。「全てのアニメーションの基礎はデッサン(1枚の紙に描いた白黒の静止絵)にあります。デッサンを描けずにアニメーションを作ることは出来ません。コンピュータ技術がいくら発達しても、キャラクターを考え、デザインし、絵を描くのは私たち"人"です。コンピュータはあくまでも人の補助機器でしかありません。私たちは一枚のデッサンが全てのアニメーションの基本で最も重要であると考え、3年間を通してデッサンは必須科目として勉強をしっかり行います。」
|
|
|
|
|
|
|
こちらは2年生の教室
|
ストーリーボードを作成中だとか
|
こちらは3年生、3Dの勉強中。
|
壁にジブリ作品のポスター発見!
|
日本アニメはゴブランの学生にも大人気
|
ゴブランの学生の技術の高さは名高く、国内ではアヌシー国際アニメーションフェスティバル2004(仏アヌシー市にて開催)においてイベントのオープニングフィルムを作成したり、仏テレビチャンネル「Canal+キャナル・プリュス」の20周年記念CMの製作をしたり、また国内外に問わずアニメーションフェスティバルへ出品するなどの活動も積極的に行っています。海外のアニメーションスタジオとの交流も盛んで、アメリカのドリーム・ワークスや日本のジブリなどにも企業研修として学生を派遣しているそうです。尚、ドリーム・ワークス最新作『シャーク・テイル』のメインキャラは、ドリーム・ワークスに就職したゴブランの卒業生がデザインしたとか。
今回の見学で印象的だったことは、各教室とも学校でありながら既にアニメスタジオのような雰囲気があり、一人一人みんなが真剣に作業をしていたこと。そして、日本のアニメをみんながとても高く評価してくれていたことです。ディズニーやドリームワークスと並んで、日本のアニメーションも世界に通用するとても素晴らしいものなのだと、改めて実感しました。
3学年目においては、外部からの入学希望者も試験をして受け入れているとか。チャレンジする価値大、かもしれません。
|
|
GOBELINS
L'ECOLE DE L'IMAGE
73 boulevard Saint-Marcel 75013 Paris
www.gobelins.fr
|
|
(右)学部長
Eric RIEWER氏
|