今回は、オランダ、ユトレヒト在住のミツフィさんがレポートを届けてくれました!イベント、情報誌、コスプレ、ゴスロリ、オタクツアーまで、内容盛りだくさん!

オランダはヨーロッパで一番日本との関係が長い国。日本が鎖国中もオランダとだけは交易があったのは、歴史の授業でもお馴染みですよね。その為か、オランダの名門ライデン大学の日本語学科は、ヨーロッパで一番初めに出来た日本語学科です。

そのライデン大学日本語学科の入学希望者が、ここ数年、定員に対し2倍以上の申し込みで、今までにないくらいの驚異的な数値を示しています。 その理由は「ポケモン世代」。オランダでは、90年代にポケモンやドラゴンボール、セーラームーン等が放映され、日本のアニメに感化された子供達が激増しました。これはオランダだけではなく世界的な現象です。

そのころの子供達はオランダでは「ポケモン世代」と呼ばれています。そのポケモン世代が10代後半から20歳前後になったため、このような現象が起こるようです。

現在 日本語を習うオランダ人の若者の多くが、日本のアニメから日本語への関心が始まっているといわれています。 ライデン大学日本語学科の教室では、学生達の間でアニメの話が飛び交い、教授達は時代の流れに驚いているとのことです。

さてそんなオランダのアニメ、マンガ事情。 勿論、種々の日本のアニメがテレビで放映されています。
ドラゴンボール、ポケモン、遊戯王、などは既に常識で再放送の域に入っています。

幼児向けではハム太郎が昨年はやり、ハムスターに「ハム太郎」と名づけるオランダ人の子供達も多かったとのこと。
そして子供向きだけでなく、カウボーイ・ビバップは深夜一時ごろオランダの音楽専門チャンネルで放映されていました。 AniWayという、オランダ語の日本のアニメ情報誌も発行されています。

日本のアニメ・マンガ情報が豊富な「Aniway」の記事http://www.aniway.nl/
また、オランダ人はヨーロッパの中でも英語が上手い民族といわれています。 その為かファンたちはオランダ語訳を待たなくても、さっさと海外アマゾンなどで英語版を入手して読んでしまうとのこともあるそうです。 ファン達は最新アニメ情報はDVDやダウンロードで入手することも多いそうです。

現在オランダのアニメ・マンガファンに人気があるのは、BLEACH やNARUTO、The Melancholy of Haruhi Suzumiya(涼宮ハルヒの憂鬱)、Ouran high school host club(桜蘭高校ホスト部)、フルーツ・バスケット、ふしぎ遊戯、神風怪盗ジャンヌなど。

最近は大型の普通のDVDショップには「日本のアニメコーナー」が設けられるようになりました。 メジャーなところでジプリものは全てオランダ語訳が手に入ります。士郎正宗ものも人気です。

ユトレヒトのDVD屋を覗いて見ますと、ガンダムSEED、翼クロニカル、ナデシコ、ローゼンメイデン、鋼の錬金術師、十二国記など、挙げるときりがないのですが、おまけにロリコン18禁アニメまであり、豊富な品揃えでした。 ジブリは全てと言っていいほどあります。宮崎駿の初期作品、太陽の王子ホルスの冒険、パンダ・小パンダ、カリ城も見かけました。

そしてオランダは公娼OK、アダルトには大らか過ぎる国なので、ジブリコーナーのすぐ近くにアキバ系18禁美少女アニメが平気で陳列してありました。 日本のアニメコーナーとして一まとめにされたようです。
おまけに最近、携帯電話のゲームで、日本のその手のゲームを提供する会社まで出現し、深夜のテレビCMで堂々と宣伝していました。

オランダでも勿論イベントが開催されています。昨年ユトレヒトでオランダ・アニメフェスティバルが開催され、押井守の「立ち喰い師列伝」は満席でした。

押井人気は「攻殻機動隊」のほかに、クエンティン・タランティーノの「キル・ビル」のアニメパートをプロダクションI.G が受け持ったのも大きな要因の一つです。なぜならタランティーノはオランダで人気があるからです。余談ですが、タランティーノがもてはやされるオランダなので、三池崇史も人気があります。

オタク系・イベントだと、ABUNAIが10月に開かれます。ABUNAIは今年で5回目を迎えますが、 元はオランダ南部トゥエンテ大学の日本文化研究会のメンバーから始まったものです。

参加者は年々増え2003年初めてのイベント参加者190名が、開催5年も経たない昨年には1000名を越えるという盛況ぶりです。今年はもっと増えると予想されています。

ABUNAIでは、コスプレ・コンペティション、同人イベント、日本文化ワークショップなどのほかに、応募者による自作アニメ・コンペティションなども開催されます。

ABUNAI パンフレット 昨年のABUNAIのレポート(http://www.aniway.nl/より)

 

オランダは日本の九州くらいの小さな国。電車で2時間でドイツやベルギーに到着します。 なのでオランダという枠内に囚われず、コスプレヤーやアニメファン達は、隣国のイベントにも気軽に国境を越えて参加しているとのこと。

そして上記のように英語での情報提供も豊富です。海外からの参加を見込んでと、オランダ人の英語水準の高さを表しています。

こちらではマンガは、主にコミックストリップというコミック専門店で売られています。 私はオランダ第4の都市、ユトレヒトという街に住んでいますが、このようなコミック屋が4軒ほどあります。

現在は大抵のコミック屋に日本のマンガコーナーが設けられており、かなりの品揃えです。
英語訳とオランダ語訳、双方が置かれています。常に新しい情報をキャッチしたい熱烈なファンは、オランダ語訳でも英訳でも、好きなほうを入手します。

先ほども述べたように、オランダは母国語はオランダ語ですが、英語もよく通じる国です。
こちらのオタクも英語が上手で、無理にオランダ語訳の完成を待つ必要がないようです。
店舗もそうですが、アマゾンは勿論のこと、マンガ・アニメ専門のネットショップで入手する人が多いようです。

Online Manga and Anime store “Archonia”
http://www.archonia.com/

こちらのネットショップの品揃えを見れば、何が流行っているかは一目瞭然だと思います。

オランダ語だけに限ったことではないのですが、日本のマンガの各国語訳は、英語バージョンから各国語訳になる場合と、日本語→中国語→英語または各国語になる場合など、様々な経路を辿るようです。ポケモン世代をターゲットにしたアイテムと同時に、人気漫画や名作マンガのオランダ語訳も進んでいます。


オランダ語訳を行う会社、及びネットショップは、オランダ及び、ベルギーのオランダ語圏にあります。(ベルギーはオランダ語とフランス語の両方が公用語のため。)

またオタクというと、日本ではいまいちの響きがありますが、こちらではポップカルチャーのうちの一つで、アニメイベントの団体は日本のJ-POPなども紹介しています。

オランダのある旅行会社では、「OTAKU tours」という日本ツアーも登場し、この旅行会社の目玉商品となっています。ちなみに「OTAKU TOURS」と並んで紹介されているのが「六本木クラブナイト」で、 日本のオタクとお洒落なクラヴァーは同系列になってます。 外国人から見れば、オタクの日本人も、夜遊びのスノッブな日本人も同じなんでしょう。

オランダのイベントでコスプレをするというハイティーンの少年少女たち曰く「オタクはCOOL!」とのこと

です。 日本の女子高生のようなファッションやゴスロリする少女達も現れました。

Japan Tours
http://www.japantours.nl/

 

http://www.aniway.nl/より

今や日本のオタク文化は、海外ではサブカルチャーとしてもてはやされていますね。

<日本の漫画・アニメ関連の主なショップ例>

★日本人用書店
ホテルオークラ・アムステルダム地下の書店
日本語のマンガもあるが、あくまでも日本人用の日本語書籍。
住所:Ferdinand Bolstraat 333, 1072 LH Amsterdam

★現地オランダ人向きの、日本のマンガ・アニメショップ(英語・オランダ語版)
HENK
住所:Zeedijk 136 C  1012 BC Amsterdam

★日本のアニメが豊富なショップ
Boudisque Amsterdam
住所:Haringpakkerssteeg 10-18  1012 LR Amsterdam

 

記事 BY ミツフィ
サイト「まんがオランダ生活 ミッフィーの街で国際結婚

(掲載:2007年7月)

オランダはEJCスタッフもまだ未開拓地域。是非機会があれば足を運んでみたいです。ミツフィさん、どうもありがとうございました!