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日本アニメーションのフランスでのTV放映実態


 フランス テレビ番組案内誌
 まず最初に、フランスにおいてテレビ番組の情報案内誌がどのようなものであるか見てみよう。仏国内発行全ジャンルの週刊誌で、発行部数が 100万部以上の雑誌というのはテレビ番組案内誌しかない。

Tele 7 jours 230万部、Tele Z 220万部、Tele Loisirs 200万部、Tele star 180万部、 Tele poche 100万部

 これらは全て1週間分のテレビ番組案内の週刊誌で、Paris match などの通常週間誌の発行部数は75万部。
 テレビ雑誌の外観(右写真参照)は派手なカラー刷りで紙質は悪く、記事の内容はテレビ番組案内とスターのゴッシプ・近況、星占いなどどれも似ており、いずれも1Eur(約135円)以下の値段で販売されている。今年2004年の1月から2週間分のテレビ番組をまとめたTele 2semaines が0.5Eurで販売開始され、創刊号から130万部を販売。4月以降 15jours de Tele, TV Grandes chaines の新規2誌が同じく2週間分をまとめた内容で創刊されている。

 テレビ番組には「−I」「−K」「−O」「−Q」などの4種類のマークが付けれらている。「−I」の記号は、「10歳以下は見ないことをお勧めします」という意味。これは視聴者からのクレームを回避するための方策で、放映画面にも同じように「−I」などのマークが画面の端
などに表示される。 又、各誌によって表記は異なるが、番組についてお勧めマークも付いており 例えばTele Starの場合は「TTT」 が大変良いお勧め番組、「TT」が良い、「T」がまあまあ、など。

 地上波テレビ局の番組構成とアニメ放映
 テレビ番組は、学校の長短休暇(夏休み・冬休み・春休み・宗教関連休みなど)の時期によって多少内容が変わる。当然、休み期間は子供向けアニメの放映が多くなる。以下、例として11月13日〜19日の、特別な休暇のない一般的な期間で番組内容を見てみよう。
 13日(土)。地上波の民放TF1局は朝の5時50分から放送を開始し、自然動物のドキュメントやTVショッピング、ニュース、天気予報、各種のドキュメント、ドラマなどが続き、夜は歌番組やドラマがあって翌朝4時50分が最後の番組。因みに翌日14日(日)の番組が朝5時45分より開始のため、殆ど24時間放映となっている。
 もう一つの地上波民放のM6局も朝6時より放映開始で音楽番組やアニメ、ドラマ、テレビ討論会、ドキュメントと続き、夜はドラマ、スポーツ、映画が放映され、夜中の1時からは音楽クリップを放映。
 地上波公共局のfrance 2局は朝6時10分より放映開始。内容は他局と余り変わらず、最終が翌朝の5時20分の番組で殆ど24時間放映。もう一つの公共局、france 3局も朝6時放映開始で午前中はアニメが比較的多く放映されている。最終番組は翌朝の5時30。
 ドイツとフランスの民間企業が共同で運営しているfrance 5局(別名arte局)はドキュメント色を前面に出している局で、朝の6時から各種のドキュメンタリー番組が放映される。有料ケーブルテレビ局のCANAL+局は6時50より放映開始で映画、スポーツ番組が多く翌朝の5時が最終番組。この局は13日はアニメはない。
 以上の5局が地上波局だが、アニメーション自体の放映は全体的に少なく、土曜日の13日でも、TF1、france2、france3、M6の各局で朝7〜10時台に2〜3時間の枠内を設けているのみ。(ちなみにそれらの枠内で、TF1では2時間30分のTF!JEUNESSEという番組内で「ポケモン」、france3 ではAnimaxという番組内で「鉄腕アトム」、M6では「ミルモでポン!」や「デュエルマスターズ」などを放映している。)
翌日の日曜と小中学校の休みが多い水曜日も基本的に同じ時間枠でアニメの放映がある。しかし、これが普通の月・火・木・金曜日になると、TF1以外のテレビ局では、朝のアニメの放映枠がなくなり、ニュースやテレホンショッピング、ドラマなどの番組に変わってしまう。夕方や夜、深夜にアニメが放映されることもなく、フランスの地上波テレビでは、アニメ(=子供向け番組)は朝の限られた時間内でしか見ることができないのである。

地上波番組案内ページ
france3で水曜日放映の「鉄腕アトム」

 ケーブルと衛星放送局のアニメ放映
 地上波以外のテレビ局は有料ケーブルと衛星放送を合わせて現在52局ある。
 局により異なるが、朝7〜9時頃から放送開始で翌朝の2〜5時頃まで放映している局が22、その他の30局は昼11時頃から放映を始め、夜中の1時ごろ終了したり、夕方の17時から開始し翌朝までなど、変則時間の放映を行っている。また、これらの有料ケーブル+衛星局は映画だけを放映している局やスポーツ、音楽、子供向け番組、アニメなど、内容の特化がはっきりしている。
 
 これらの中でアニメーションを多く放映している局は、衛星放送のCANAL J (CANAL+の系列局で放映時間は朝9時〜22時35分)、CARTOON NETWORK(15時〜20時)・JETIX(13時〜20時30分)、DISNEY CHANNEL(ディズニー専門局で12時30分〜22時40分)、MCM(10時30分〜夜中の1時30分)、AB1(16時30分〜夜中の1時30)など。 これらの局の放映時間を合わせると、合計1日約60時間になる(勿論アニメだけの放映時間ではなく番組案内や子供向けドキュメントやドラマの放映時間も入っている時間数)。この60時間のアニメーション放映時間に対し、日本アニメの放映時間を見てみた。尚、2〜3時間枠で「アニメプラザ」等との題名で誌面に紹介されており、その中の具体的なアニメの題名が案内されてない場合もあるが、これらは今回は下記には掲載せず、日本アニメの題名が明記されているもののみを以下に紹介する。

放送局
仏語題名
日本語題名
放映時間

回数

CANAL J
ASTRO BOY
鉄腕アトム
25分
1
DUEL MASTERS
デュエル・マスターズ
25分
1
MIRMO !
わがままフェアリー ミルモでポン!
25分
1
YU-GI-OH !
遊戯王
25分
1
JETIX
SHAMAN KING
シャーマンキング
20分
2
SHIN CHAN
クレヨンしんちゃん
25分
1
POKEMON
ポケットモンスター
25分
2
SONIC X
ソニックX
25分
1
MCM
DRAGON BALL Z
ドラゴンボールZ
30分
3
AB1
OLIVE ET TOM
キャプテン翼
25分
1
JULIETTE JE T'AIME
めぞん一刻
25分
1
NICKY LARSON
シティーハンター
25分
1
VANDREAD
ヴァンドレッド
25分
1

 以上、合計7時間10分で、ケーブル・衛星全局に占める日本アニメの放映時間は12%と計算できるが、アニメの題名が表示されてない場合もあるため、12〜15%の 占有率と考えた方が妥当と思われる。
 翌日の14日(日)でも、ケーブル・衛星局は13日(土)と同じ時間内容。15(月)〜19日(金)の平日も変化はない。

衛星番組案内ページ
「ミルモでポン!」
「デュエルマスターズ」

 

 以上、通常の1週間を見た場合、地上波放送5局では1〜2の日本アニメが放映されている程度(1時間ほどの放映)、ケーブル+衛星局ではアニメ放映全体時間の12〜15%が日本アニメの放映占有率、というのが現状である。 地上波の放映番組の中でアニメが占める時間自体がまだまだ少なく、アニメは10歳以下の子供を対象に考えられているように感じられる。 日本アニメの放映販売市場は衛星放送局にあると考える。

 

Ken

 

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